2017.04.05 “Touch” Presented by AGC Asahi Glass

毎年4月に、イタリア・ミラノで開催されている「ミラノ国際家具見本市」。本会場の他、ミラノ市街地各所で開催される展示会、展覧会を含め、通称「ミラノサローネ」と呼ばれています。世界中から有名ブランドや新進気鋭の新しいデザイナーによる最先端のデザイン、インテリアが発表されています。

建築、自動車、ディスプレイ用ガラスを中心に製造、販売を行うAGC旭硝子が同期間中に展覧会 "Touch" を開催中。現地よりレポートします。

透明で硬質な素材であるガラスは、その美しさゆえに古代から人々の生活に深く結びつき「空間を仕切る」「保護する」「装飾する」という用途で多く使用されてきました。現在では、ごく薄く、割れにくいガラスが開発され 、スマートフォンのカバーガラスに代表されるように「直接触れるもの」という用途がますます広がってきています。
本展では、その一端を担ってきたAGC旭硝子の加工技術を用いてデザイナーの倉本仁氏、Raw-Edgesとともにガラス作品を制作、展示しました。
両デザイナーともに、「揺らす」「叩く」「回す」「描く」など、さまざまな行動を誘発するオブジェや遊具を制作。自らの手で起こしたアクションにより、ガラスを透過した光や色が揺らめき、音を奏で、空間に柄が浮かび上がります。
それぞれの作品に使われているガラスには、視覚的表情を持たせる加工やナノ単位の微細なテクスチャ実現するコーティングなど様々な加工技術が用いられています。
それぞれの作品に直接触れることで、進化したガラスが持つ、新たな可能性を体感できます。

Seesaw  designed by Jin KURAMOTO
三次元の曲げ加工を施した板ガラスをシーリングと両面テープで接着させることでつくられた、全長3メートルの舟形のオブジェ。
シーソーのように揺らすことで、床に映る透過した光が揺らめく。表面には、型板加工が施されガラス自体が豊かな表情を持っています。

Drum  designed by Jin KURAMOTO
全てガラスでつくられたドラム。ヘッド、シェルともに全てガラスでつくられています。ヘッド(天面)部分は、スマートフォンなどに使われている薄板化学強化ガラスに、指紋除去コーティング、指の滑りをよくする表面加工、光を拡散させたマットな質感を持たせる処理など、ナノレベルの加工が施されている。
ガラスの厚みと直径の違いにより、様々な音色を奏でるドラム。ガラスを「叩く」という新しい行動を誘発しました。
シェル部分には、型板による表情豊かな表面加工と、自由なカラー表現が可能な中間膜フィルムが使われています。
写真は、デザイナーの倉本仁さん。

Mobile   designed by Jin KURAMOTO
空間で、ゆっくり優雅に回転するモビール。
それぞれのパーツには、光学用のダイクロイックミラー、カラーフィルムガラスなど動きによって様々な色を発する薄板強化ガラスを使用。

Raw-Edgesのお二人。左 Yael Merさん(ヤエル・メール)、右 Shay Alkalayさん(シェイ・アルカレイ)

Glass Spinner  designed by Raw-Edges
回転する円形のガラスパネルに、ペン先を当てるだけでどんどん柄が生まれてくる。
目の前で花が開くように広がる色の渦。新たなイマジネーションを与え、そして会話や笑いが生まれます。なめらかな表面に描く独特の心地よい触感を楽しんでもらう。感覚的な反応に訴える作品です。

Metal Wire Glass  designed by Raw-Edges
破損した時にガラスの破片が飛散するのを防ぐ役割を持ち、世界中の至る所で使われているワイヤーガラス(網入りガラス)。そのワイヤーのグリッドに新たなパターンが提案されています。
ゆるやかに歪むグリッドにより、フラットなガラスの壁面が凹凸しているのでは?と、思わず手で触って確かめたくなる作品です。
*本展示では提案作品として、グリッドをフィルムに印刷し、5mm厚の板ガラスの間に挟み込んでいます。

オフィシャルサイト
http://www.agc-milan.com

会期:2017年4月4日(火)~9日(日)
会場:スーパースタジオ・ピュー (ミラノ トルトーナ地区)
クリエーションパートナー
倉本 仁(Jin Kuramoto) http://www.jinkuramoto.com/
Raw-Edges(ロウ・エッジズ) http://www.raw-edges.com/

下記の#で、来場者や制作スタッフによる会場の写真、動画がアップされています。
#agc_touch

photo by Akihide Mishima